全国農協食品株式会社は、平成26年10月1日に創立40周年を迎えました。

　第1次石油危機の勃発により戦後初のマイナス成長となった昭和49年に誕生した当社は、当時の世相と同様にその後幾多の浮沈を経験しながら、しかし、その40年目の節目を収益企業として迎えることができました。
　この日をこうした喜びの中で迎えることができましたのも、創立以来のすべての当社社員とそのご家族、数多くの取引先の皆様方、そして株主である全国農業協同組合連合会のおかげと深く感謝する次第です。

　事業分量は、事業初年度の2億円から昨年度（25年度）の230億円へと大きく伸長しました。事業構成も、創業時の給食・弁当、冷凍食品に加え、その後通販事業、食品や農産品の販売事業等に進出し領域を拡大してきました。特に通販事業は、昭和60年代以降着実に拡大し、現在では当社の中心的な事業として会社経営に大きく貢献するまでになりました。同事業は、それまで当社や全農グループにはなかった新分野への進出であり、軌道に乗るまでに多くの社員が並々ならぬ努力を重ねたことも、当時の資料に多く記録されています。
　また、平成21年には、これからの企業の成長は社会からの信頼や応援が不可欠であるとし、あらためて当社の企業理念と基本姿勢を内外に明らかにしました。

　当社では、今後、不断の事業改革意欲や新たな分野へのチャレンジ精神こそが当社を更なる発展へと導くとの認識から、本年度を初年度とする3か年計画および中期ビジョンを策定し、全社員が同じ方向を見定めて業務に当ることとしました。その根底に流れるキーワードは、①業務改革と事業領域拡大、②出投資を含む事業の効率化、③社会的評価の向上、の三点です。「平情応物」とは、常に平静な心を持って事業に向かい判断することですが、中期ビジョンを実現するためには、加えて「勇猛果敢」であることが必要です。
　これから当社は、従業員が一丸となってこの双方の気持ちを強く持ち、業務に正面から向かっていきます。役員はその先頭を歩きます。

　当社や社員がお世話になっているすべての皆様に、今後とも一層のご愛顧とご指導を賜りながら、着実に、また時には大胆に事業を進めていく所存です。
　よろしくお願い申し上げます。

全国農協食品株式会社
代表取締役社長　秋田俊毅